生きてるだけで、ワーイ

鳴門煉煉(naruto_nerineri)の日記

チーターが落っこチーター

 

 9月3日土曜日。

 仕事。昼、駅前公園のベンチに腰掛け無心で弁当を食べていると、近くで仕事をしていたほしさんが通りかかった。セブンイレブンの大盛りペペロンチーノを手に職場へ戻っていった。

 17時過ぎ終える。アウガの正面玄関に立つ赤い柱に「青森市役所 駅前庁舎」の文字があり、そこに「Aomori City Hall EKIMAE Branch」と表記されていたのが気になった。駅前、に該当する語呂のいい英語ってあるんだろうか、と考えているとほしさんが来た。合流して発つ。

 閉店時間が迫るもにぎやかな古書らせん堂の前を過ぎ、八甲通りから国道へ出る。金子さんがいつ公用車で通りかかるかわからないから油断できない。話しながらずっと上の空だったのは青唐辛子がちくわに詰まっているのを想像していたから。「さっきから話が通じないと思った」

 イヤシロ整骨院のおぞましい看板、熊谷一族が覇権を握ってる一帯。

 18時前もぐらやへ。一族の熊谷さん。今日のおすすめの黒板に書かれたちくわ揚げ青唐辛子、の下に「辛いです」の文字。ビールで乾杯する。ちくわに青唐辛子を詰めて揚げたやつ。調子こいてしまった。青唐辛子がとても辛くて泣いた。ほしさんは青唐辛子を抜いてちくわだけを食べていた。熊谷さんからジョッキに氷をたくさん入れたのをもらう。

 店の戸が開いたので目をやると入ってきたのはアダチさん一家だった。アダチさん、かおりさん、ゆらちゃん。とっさに席を立ち、ゆらちゃんに飛びつく。会ったのはパン屋を辞めて以来なのでとてもうれしい。ゆらちゃんの近況はかおりさんのInstagramの投稿で見て逐一心からのいいねを送っていた。自分はゆらちゃんの写真を見るためにInstagramをやってるようなものなので。アダチさん一家と乾杯。ゆらちゃんはカルピス。途中でアダチさんの友人も合流。アダチさんたちも青唐辛子ちくわに悶絶していた。熊谷さんが黒板の「辛いです」の前に「とても」と書き足した。

 持ち手が猫の耳になっているオーロラみたいな色のかばんから「南無阿弥陀仏」と印刷されたノートを取り出すゆらちゃん。1本のペンを使い、交互に猫の絵を描いて遊んだ。ここに名前書いて、と言われたので「なむ」と「あみ」と書いた。ぐりとぐらを継ぐ者たち。食事もそこそこに絵を描き続けるゆらちゃんの集中力たるや。

f:id:gmkss:20220905000113j:image

 自分は途中お手洗いへ。用を足してると戸の向こうから「書けたよ~」と声がする。出るとゆらちゃんが手洗い場の蛇口をひねってくれ、ペーパータオルを5枚渡してくれた。

 ゆらちゃんが「ちょっとこっちきて」と言うのでついていくと、椅子の陰に隠れ「今から特別にいいもの見せてあげるね」と耳打ちされる。するとゆらちゃんは床に胡坐をかき、『吉住の宣材写真』のポーズを披露してくれた。ゆらずみに感極まる。本人の許可を得て撮影し待ち受け画面にする。前歯の乳歯が2本ほど抜けているのもかわいい。ゆらちゃんの「好きぴ」の写真(全部で3人いるらしい)、飼ってる猫のアビさんと茶々丸さんの写真など見せてもらった。ほしずみの写真を撮り損ねた。

 ゆらちゃんがプロデュースとメンバーを務める(そう、齢6にして大森靖子と同じことをやってる)グループ『ハートハート』。その楽曲を手がける強力な大人たち。アダチさんは速いやつ、熊谷さんはピコピコのやつ、ほしさんはアンビエントのやつ。青森の大人たちと音楽の話ができてうれしそうにしているほしさんを見ることができたのでよかった。リアルゴールドハイ、ほしさんはハイボール。ゆらちゃんの真似をして頼んだカルピスがジョッキで出てきてああそうだった、と思った。卵焼きおいしい。

 アダチさんとその友人はこれからDJのイベントへ行くというので先に発つ。心霊現象が起こるという久渡寺のトイレにかおりさんが閉じ込められた話。タクシーで帰るかおりさんとゆらちゃんに手を振り、自分たちも21時頃出る。とても楽しかった。

f:id:gmkss:20220905000147j:image

 駅に向かって歩く。工事をしている中三青森店のあたりの路肩に座り込んで酒を飲む若者たち。ほしさんが彼らをじっと見つめる。しまいには片手を挙げて挨拶し始めた。『龍が如く』が始まる、と思ったが始まらなかった。人間を殴ったことがあるか、ある。

 商工会議所下のセブンイレブンへ。自分は人間を殴ったことがないから壁に据え付けてあった消毒液が噴霧される装置を殴る真似をしてみたら本当に殴ってしまった。枝豆とグリーンラベル買ってもらう。ほしさんはハイボール

 あすなろ橋を渡る。跨線橋そばの光洋タクシーのネオン看板、西バイパスのカブセンター、新青森駅東横イン。降りて駅の西口へ。青森マリーナのベンチで飲む。外で小便したら湯気が上がる季節か、と思いながら。蛇口のない水飲み場に飲みかけのペプシコーラが置かれたたままになっていた。

f:id:gmkss:20220905000429j:image

 22時半頃、駅の改札の向こうで振り返ったほしさんを殴る真似をして別れる。好きぴ、という言葉を思い出した。

 青森のタモリことアダチさんに「ユーモアがある」と言ってもらった。この日買ったギターはかおりさんを苦しめた「Fの壁」に到る前に挫折して部屋の隅に置かれたままになっている。ゆらちゃんはすべて開放弦で鳴らしまくる。

kypinn.hatenadiary.jp