生きてるだけで、ワーイ

鳴門煉煉(naruto_nerineri)の日記

イッセイミヤケの鮭

 

 土曜日。おもしろローカル番組「ハッピィ」の放送なし。こんな日は土曜日と呼ぶに値しない。やり直し。

 ドブ曜日。

 葛原妙子歌集。読めない旧字体やらわからない言葉などいちいち調べて読むので時間がかかる。これは急いで読む本じゃないと思うからいい。コーヒーが冷めた。夕方、Netflixで『このサイテーな世界の終わり』見終える。面白かった。

 過去に足首を掴まれる感覚を自分は馬鹿らしいとは思わない。

 

 https://youtu.be/QuDAQ1W6TUE

なんてったってビスコ

 

 金曜日。

 『忍ぶ川 / 三浦哲郎』読み終えた。よかった、とだけ書くのはやるせない気もするが、立原道造の「よいものを読んだ後、何も書くな、何も言うな。お前は、その美しい恍惚を、お前の汚れた言葉で汚す恥知らずを敢えてするな……」という言葉に倣って私は何も書かないし言わない。という言い訳。

 母親とスーパーふじわらへ。だいたい広告の品ばかりカゴに入れたが、里芋だけは国産の高いやつを買った。

 14時過ぎ出る。のらくろのある路地に子にゃんこ3匹。触りたかったのだが怖がらせてしまった。アスパム3階のハローワークへ。雇用保険のことは浦町のハローワークへ行かなければ教えてもらえないとのこと。月曜にそちらへ行くことにした。エレベーターで1階に降りるとき、灯台と海が見えた。ずっと、というものがあればいいなと思った。すぐ着く。

 古書らせん堂へ。三浦さんに会えてうれしい。ミロコマチコさんが来店した、と。ビスコという仮面を被った乳酸菌を4種類わたす。「なんてったってビスコだよ」。新刊の棚から『葛原妙子歌集 / 川野里子 編』書肆侃侃房買う。「検査したけどなんともなかったわい祝い」の約束、就職記念じゃなくて祈念。

 成田本店へ。『ルーティーンズ / 長嶋有講談社を図書カードで買う。残り171円。表紙が緑色だから気になっていた。

 16時過ぎパサージュ広場。ドトールのそばに組んである足場の鉄パイプの上に立ち、壁(「たのしむことだ!」と書かれた緑色のテープがずっと貼ってある)に寄りかかって葛原妙子歌集の栞を読む。平岡直子による文の結びがかっこよかった。

 勤めを終えたHさんと落ち合う。うれしい。東の空が淡いピンク色。アスパムの裏を歩く。松の木の葉を頭に突き刺しながら、誰かの足跡を追って東家まで。冷たい潮風が吹きつける冬はさすがにここで飲めそうにない。

 駅のそばにある静かな喫茶店はだいたい17時で閉店することを知った。しぶしぶドトールへ。抹茶ラテ、カフェオレ。スノーモービル、お年寄りの家の雪かき、求人票、面積の大きい都道府県。

 18時頃出る。古川跨線橋。取るに足らない話。送ってもらって18時半頃別れる。楽しかった。

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 これは2018年頃に撮った写真。今は文字がかすれている。

今を生きよう

 

 水曜日。教えてもらって窓の外を見た。空気が澄んでいた。

 床を拭く。宇多田ヒカル。棚からはみ出して積んであった本を適当にめくってはしばらく読む。

 だが、自分だけの秘密の日記とは何だろう。もちろん誰にでも秘密はある。人に知られたくない事実があり心の深部がある。それを心のなかだけにしまっておくことができずに、こっそりと書きとめておこうとするのは何故なのだろうか。自分を確認するためにちがいないが、書く以上、いつか誰かに読まれることを予想して書くのではないだろうか。実際には誰にも読まれないと思い、読まれては困ると思って人は日記を書くのだが、誰かに読んでほしいという気持がどこかに潜んでいるのではないだろうか。

「日記についての日記 一九八三年十二月 / 矢内原伊作」『同時代』第四十三号

 1983年にインターネットを送り込むことができたら、人々は日記を公開すると思う。文明が精神を変えるのか、精神が文明を変えるのか、考えようとしてやめた。もっと些細なことを考えるべきだと思った。

 善蔵さんに言葉をかけてもらった。

 自分が2016年から2019年頃まで書いていた『日記というものは本来他人に見せるべきではないということを忘れるな』というタイトルの(限りなく散文に近い)日記を読み返す。

apathy

 

 火曜日。頭痛。

 聞いていたくないこと。

 15時ちょうど、気を紛らわすため散歩に出る。晴れ。千刈小学校の前を通り過ぎ、跨線橋を降りた上古川の歩道橋を渡る。森林博物館のそばを流れる沖館川のあたりまで。あらゆるものを越えてみた。何を見ても何も感じない。本当に恐ろしいことは何も感じないことだろうか。あるいは掴み損ねること。歩けば歩くほど生について懐疑的になるばかりだった。一昨日コンビニで傘を買ったときの釣り銭だけを持っていた。パチンコは打てないが店に入ってコーヒーを1杯飲むくらいはできる。上着のポケットに文庫本をねじ込んでいたらページの端が折れた。美しいものを美しいと書くことはあまりに退屈でそれは私のやるべきことではない。いくら曲がっても知っている道に通じる。誰にも会いたくないのに気がつくと駅にいた。他人の生傷。

きれいな風が来るですな

 

 月曜日。有給も今日まで。

 テレビでアイヌ音楽の特集。トンコリ奏者のOKI。「もし明治時代にアンプを送り込むことができたら、アイヌの人たちは使うと思う。当時存在しなかっただけ。こういう解釈だからたとえ自分の音楽は伝統ではないと言われても気にならない」という趣旨の発言が印象的だった。2020年の12月にシネマディクトで見た『アイヌモシリ』を思い出す。

 『堕落論 / 坂口安吾』角川文庫。たしか高校生の頃に西のB.O(三浦さん風に言えば)で、50円とかで買ったカバーのかかっていないもの。「教祖の文学 小林秀雄論」の中で引用されている宮沢賢治の「眼にて云ふ」。

 きのうとおとといの日記を書く。だいぶ時間がかかったがよく書けた気がせず苦しい。

 ようやく『忍ぶ川 / 三浦哲郎新潮文庫読み始める。

 気分ふさぐ。

鳴っているのは僕の足音だけみたいだ

 

 日曜日。

 昼過ぎ、両親と車で出る。1ヶ月ぶりにパン屋へ。エプロンと保険証を返して給与明細と源泉徴収票もらう。食パン2斤と山型の食パン半分買う。

 15時半過ぎ、らせん堂の前で降ろしてもらって両親と別れる。三浦さん。会えてうれしい。食パンわたす。岩手の県立博物館の図録みたいなのを預かった。善蔵さんのこと、ふゆめ堂のことなど話す。俳人・成田千空の色紙を見せてもらった。

大粒の雨降る青田母のくに

 酔ったときに色紙を書くらしい。そういうのはあまりにもいいと思う。

 三浦さんから千空さんの逸話を聞く。千空は中村草田男主宰の「萬緑」に創刊より参加し、草田男を慕い続けた。千空が俳句界で最高の名誉ともいえる蛇笏賞を受賞した際にも「萬緑の成田千空です」と挨拶した、と。決して他人に怒らないので、一緒にいる人がかえって追い詰められるほど。驕ることなく謙虚であり続けた人物であるらしい。

 今月末アスパムで行われる予定だという古書のイベントも延期になりそう。三浦さんが「見て見て」と持ってきたテーブルにかける用の布。ナンデモヤで買ったらしい。「もぐらで呑んだときにはいてたスカートの柄みたいだべ」と言われてうれしかった。緑のタータンチェックみたいなの。

 どうか体お大事に、と奈良さんからの伝言を伝えて出る。今日は帰ったら身を案じて酒を飲むらしい。治ると思う。

 千空の生家であるという、夜店通りにある成田食料品店を覗くも明かりがついていなかった。薄い闇の中にとんがりコーンあっさり塩味が浮かび上がっていた。

 昭和通り。ホロヅキが開いていたので入るか迷ったがよす。ブラックボックスには高校生によるイベント「確原色」のポスターが貼ってあった。村松は元気にしているのだろうか。

 日が長く感じられることのうれしさを感じつつ駅前へ。ラビナをうろうろしているとHさんから連絡あり。4階のさわや書店で落ち合う。1階へ降り、エスカレーター下の椅子に座って話す。求人票。

 17時、9番乗り場からバスに乗る。なぜかそばに座っていたおじさんがシャトルバスの無料券を往復分くれた。ほとんど毎日このバスを利用しているらしい。ありがたい。

 マエダガーラモールへ。やはりモンベルだった。十徳ナイフではなくカーディガンを買ってもらう。ボタンがかわいい。うれしい。

 17時40分発のバスで青森駅前へ戻る。夜飯。日曜なのでやってない店が多い。バスで通ったときに開いていた禄へ。客はほかに誰もおらず。発泡酒、ジンジャーハイ、梅酒水割り2杯、温かいお茶。焼き鳥、刺し盛り、きゅうり、ほっけの塩焼き、オムレツ。不良少年とキリスト、教祖の文学。昔の写真。自分で吸って吐いてる煙を嫌がるHさん。

 2時間くらいして出る。雨が降っていたのでセブンイレブンで傘を買う。国道うるさい。あすなろ橋。自分はここの橋が好き。自分の傘から垂れた雨でHさんの左肩が濡れる。申し訳ない。スロープを降りて西口の方へ出る。鉄塔。篠田の方にやたら明るい建物があり近づく。何かしらの団体の青森支部、だったのでそっとその場を離れる。

 古川跨線橋の下を通って千刈のほうへ出る。蛍光灯が眩しくて目が痛い。線路沿いを散歩していた柴犬とおばあちゃん。元気な柴犬が足に絡み付いてくる。踏切を待つ間にじゃれ合う。かわいい。回送列車が行く。7月、気が狂って鯵ヶ沢行の電車に飛び乗っていたらHさんには会えなかった。浪館通りへ出、家のそばまで送ってもらって別れる。楽しかった。

 22時前帰宅。もらったカーディガンを着て鏡を見てみたら赤ちゃんみたいだった。酔ってピースしている写真を撮りHさんに送る。