生きてるだけで、ワーイ

鳴門煉煉(naruto_nerineri)の日記

空転する

 

 パン屋休み。予報はずれて晴れ。7時半すぎ起きる。夢に出てきた水谷豊、というか杉下右京の余韻。バス乗り場で右京さんに親切にしてもらった。

 洗濯機回してる間に風呂。骨密度の低い骨、みたいな声でちあきなおみ歌う。風呂からでるとちょうど洗濯もおわり、干す。

 家を出ると雪。機関区通りを歩く。ずっとまっすぐ続く道に飽きたので中央大橋の下、雀荘「詩(ポエム)」の角を右に折れ、ケーキ屋のガラス窓に秩序なく張り巡らされた「お客様感謝デー 生チョコシュークリーム100円」の誘惑に打ち勝って青森松竹アムゼ。ミライのチケット1枚つかう。芳賀俊/鈴木祥監督『おろかもの』。見てよかった。終え、サンロード1階にある画材屋へ行きベニヤ板2枚と紙2枚買う。しばらく行ってなかったが店の人が覚えてくれていた。雪に濡れるといけないからと買った紙をビニールできれいに包んでくれ、さらにはポイントカードを忘れたにもかかわらず5%引きしてくれた。倭絵で表現したいやさしさ。

 杉下右京から受けた啓示を思い出しバス。自分は誰にも親切にできなかった。駅前まで乗るつもりだったがあまりにも混んでたので県庁前で降りる。210円。支払う小銭の数が3枚で市営バスとしては最少なのだがやはり手間取る。バスを降りるとき手際よく支払いをできた試しがない。長島地下道を通って国道挟んで県庁側へ。地下はいい。

 すこし歩いて古書らせん堂へ。リュックからはみ出してる、ビニールで包んでもらった紙の筒を三浦さんに見せる。柄澤齊『銀河の棺』。木口木版画家のエッセイ。からさわひとし、読めなかった。ラジオネーム、ゴッホ大好き人間さんからのリクエスト。会計してもらい、さっき流れてたラジオからギターの話、三浦さんの謙虚さを前に小田和正のサポート云々言ってる自分が恥ずかしいと思いながら言うのをやめない。

 らせん堂を出て新町通り。昼飯を食べ損ねてお腹すいたのでガストと迷ったがドトールでゆで卵と肉が挟まったパンとコーヒー。読書する人に擬態。

 家まで歩く。雪がやんだあとの空がいちばんいい。凍った道路でタイヤの空転する音を残して走り去るタクシー。自らを飾り立てるということを罪のように感じもするが、それすらも自分にとっては切なる真実であり、また真実の最外層に過ぎない、と考えるのはどうだろうか。その膜は他者との関わりの中で容易に破られ向こうから核心へ近づいてくる。曖昧な自我の領地を互いに探り侵しあう。自分と、それ以外がこの世界に存在している意味。