12月24日土曜日。休日。おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に、サンタクロースは街へ買い出しに。
昨日16時過ぎに勤めを終えて外へ出ると空に明るさが残っていて、2年前、佐々木英明さんからもらった葉書に「冬至、きょうから少しずつ、日がながくなります。すくすくと そだちましょう。」と書いてあったことを思い出す。葉書は水色の厚い表紙のノートに挟んである。またあの大きい机を囲んで話したいと思った。
16時半過ぎ、古書らせん堂のガラス扉を押し開けようとすると通りに背を向けて作業する三浦さんの姿があった。静かに戸を開けて「バーン」と言いながら店へ入る。右手が拳銃。久しぶりに会えてうれしい。帽子とかばんを褒めてもらった。仕事や生活の感じなどしばらく話す。書店員の大竹さんのことを教えてもらった。『詩人はすべて宿命である / 萩原朔太郎』(国書刊行会)を買ったら「本日、萩原朔太郎をお買い上げの方にはこちらを差し上げております」と言って袋のチキンラーメンをくれた。チキに吠える。「元気で!」と言って別れたのがなんだかおかしくて笑ってしまった。
17時過ぎ歩いて帰宅。今夜はほしさんが課の忘年会のため、ひとりで食べる夕飯の支度。ひとりなので米と納豆とかチキンラーメンとか何でもよいのだけれど、「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ」と初めてエヴァに乗るシンジ君のように自分を奮い立たせるほどでも何でもないが冷蔵庫の中を見、麻婆茄子を作って大皿に盛った。とろみでなく粘りがついた。米は冷蔵庫にあった残り物を温め、即席の味噌汁とオクラの漬物も一緒に食べた。
ほしさんから「一次会が終わったら帰る」と連絡あり。20時過ぎ車で出る。久須志のハッピードラッグで食器用洗剤、マスク、レモンサワー買う。青森港旅客船ターミナルビルの駐車場に車を停めて散歩。見慣れてしまった光景のように思えるけれど、こちら側からアスパムを眺める機会は案外少ない。ユンスル。空気が澄んでおりよく冷える。
商工会議所下のセブンイレブンの前でほしさんを拾う。再び久須志のハッピードラッグへ。酔っているほしさんにエクレアを買ってもらった。
21時前帰宅。グリーンラベル、レモンサワー。シャワーを浴びずに眠ってしまった。
9時頃に布団から出てシャワーを浴び洗濯機を回す。頭が重い、と言いながらもサンルームの窓を開けて光を取り入れるほしさん。にんじんジュースの瓶に生けた花とオリーブの木をよく日のあたる位置に置いてくれた。床に花の影が伸びたのを指して「キース・ジャレット」と言う。
朝食と昼食を兼ねて冷凍のうどんを煮る。にんじん、ごぼう、長ねぎ、油揚げ。つゆがとてもしょっぱい。Eテレの『ワルイコあつまれ』という番組がおもしろかった。「稚語俳句」のコーナーに髙柳克弘。題は「よっしゃあ」。草彅剛もとい松尾葉翔先生の句。
十二月二十四日だ子よっしゃあ
「十二月二十四日」と文字を無駄づかいしすぎている松尾葉先生の句。しかしこれは実は文字数を使いすぎることで、あえて自分にプレッシャーをかけ、「子よっしゃあ」というスーパーワードが生まれたそうです。誰が何と言おうとこれが松尾葉流です。#ワルイコあつまれ
— ワルイコあつまれ (@nhk_waruiko) 2022年12月24日
私が松尾葉翔の句に感銘を受けている間にほしさんが洗濯物を干してくれていた。
14時過ぎ、ほしさんが「ついてこないで」と言い残し買い物に出掛けていったのでレコードでオフコースの『Three and Two』を聞く。「思いのままに」かっこいい。
聞き終えて掃除機をかけているとほしさんが帰ってきたので一緒に出る。アンクルサムでショートケーキ、レモンとナッツのケーキを一切れずつ買う。カブセンターで夕飯の買い物。
16時過ぎ帰宅。先にシャワーを浴びて出ると「旭町ってサンタさん1日早く来るみたいだね」とほしさんが言う。ベッドの上を見るとモンベルの大きな紙袋があった。中身が気になり集中できないまま夕飯の支度。グラタン、じゃがいもを焼いたやつ、トマトにパン粉とか乗せて焼いたやつ、カブセンターで買ったチキン、ローストビーフ、浮かれて氷の中からほじくった海老2尾など。魚焼きグリルでチキンを焼いていたら皮の部分が発癌性物質と成り果ててしまった。
土曜の夕方の『人生の楽園』から『満天☆青空レストラン』への流れ。宮川大輔と一緒に乾杯できてうれしい。いや別に。もやし。夕飯の途中で紙袋を開ける。登山用のリュックをもらった。とてもうれしい。来年の目標は「登山・開墾・出版」の3つ。腹いっぱい食べたあとでアンクルサムで買ったケーキを食べる。おいしい。緑色の包装紙がかわいいので栞にしようと思う。
スコールで買った一升瓶を飲み切ってしまわないように気を配りつつだらだら飲み、オフコースのレコードをほしさんにも無理やり聞かせる。23時頃就寝。