生きてるだけで、ワーイ

鳴門煉煉(naruto_nerineri)の日記

孤独な散歩者の地形図

 

 8月26日金曜日。

 仕事。またどこかで堀さんに会えるといい。古川にある焼鳥屋「かなた」とかで。

 17時終えて出る。新町通り。成田本店しんまち店の2階へ。国土地理院が発行している2万5千分の1地形図の八甲田山東岳のを買った。丸めて筒状にしたのを受け取る。うれしくてやった、やった、と呟きながら階段を降りた。

 成本の前に自転車停めたままで古書らせん堂へ。均一の棚に状態のいい『世界文学全集』講談社が1冊300円で出ていた。しゃがんだら余計に空が高いのを感じる。ルソーの『孤独な散歩者の夢想』をめくってると三浦さんがガラス戸の「営業中」の札を「準備中」に裏返した。「なんぼ気持ちいい空だ」

 さっき買った地形図の筒を見せる。コンパスの思い出。買い取りの予定、八戸、仙台、雑司ヶ谷の話など。棚と看板をしまうのを眺める手伝い。佐藤酒店で酒を買って帰る三浦さんと別れて出る。会えてうれしかった。

 地形図を右手に持って自転車を漕ぐ。回送のバスが停まってる駐車場のずっと奥に日が沈みかけていた。夕暮の緑の光、ではないあの淡い色を何というべきか言葉が見当たらない。ちょうど顔の高さに太陽があり、親しげに会話をしながら並走している感じがした。18時頃帰宅。家に近づいて減速するときの車輪の音が印象に残った。

 暗い居間のテーブルに地形図を広げて見る。井戸岳のあたりの岩崖をこの目で見ようと思う。

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