8月24日水曜日。
北向きの窓を開けたまま眠っていたら、重いカーテンを膨らます風で目が覚めた。「なんか風が夏おわったにおいしてない?」
仕事。盛さんが「まあまあ、元気出してくださいよ」と言って左ポケットにチョコレートを入れてくれた。
17時終える。新町通りを自転車で走り抜けるとブルーベリーのガムの匂いがした。成田本店へ。『& Premium』10月号と『山と渓谷』9月号買う。こそこそ稼いでたメルカリの売上金で。
市民図書館の6階。総本山に挑む高校生たちと並んで石原吉郎詩集読む。
18時頃出る。駅前広場のラベンダーが植わってる花壇のそば、曲線を描くベンチ。詩集の続きを読んでると勤めを終えたほしさんが来る。自転車を押して歩いて帰った。祖父の立派な白髪を櫛で梳かしたような雲が広がっていた。季節は秒針のように動かないが、今日はひとつ傾いた気がする。
18時半頃別れて帰宅。部屋へ。青森ペンクラブの会報に寄せる文章の最終稿を斎藤さんに送った。書き終えて仰向けに寝転がると窓の外から果物でも花でもないような甘い匂いがしたと思ったがそばに置いてある畳んだ洗濯物の匂いだった。