生きてるだけで、ワーイ

鳴門煉煉(naruto_nerineri)の日記

左利き

 

 濃い霧。都会ぽくてかっこいい。交差点で減速せずに右折する軽自動車、その運転手の上体の角度を見る。

 パン屋。食パンの袋の口を留めるちょっとした動作から、自分が左利きであることを常連のおじいちゃんに見破られていた。この間ペンを持って字を書いてるのを見たときやっと確信したんですよ、と。パン屋に勤めてはじめての冬、かわいい手袋ですね、でも指が寒くてね、仕方ないんだけども、という何気ない会話からこのおじいちゃんがポケモンGOを生きがいとしていることを知る。毎朝4時から歩いており、その途中でパン屋に寄ってくださる。自分のポケモンGOの相棒はこのおじいちゃんに交換してもらったポニータの色ちがい。自分が久須志神社のあたりに住んでいることを話すと4丁目ですか?と。なぜ4丁目なのか尋ねると「昔、恋人が住んでいたんですよ」

 モンスターボール投げるときは右手ですよ、と言ったが流された。

 雨。父に車で迎えにきてもらう。コンビニに寄り、ちょっと高いカップラーメンをふたつ買って20時ころ帰宅。父が湯を沸かして注いでくれたが手を滑らせ、そばで見ていた自分の指にかかる。反射神経がいいですからね、とか言って何でもないふりをしたが鈍くて避けられずふつうに熱い思いをした。

 21時から『監察医朝顔』第14話。『相棒』とか『科捜研の女』とかみたいにずっとやっててほしい。生の尊さは死によって損なわれるものではないと感じながら。生きている、ということ。

 日記書きながらパソコンの前で眠ってしまう。