生きてるだけで、ワーイ

鳴門煉煉(naruto_nerineri)の日記

薬をくれとは思わない

 

 10月31日月曜日。

 書き続けていた日記を書きやめて久しいがそのことについて特別の苦痛を感じないことに嫌気が差してきたので今日からまた書き始めることにした。自分のことを野暮だと思う。

 昼、駅前広場のベンチ。昨日行われた市議会議員選挙を受け、計6議席を獲得した日本共産党の議員らによる演説を聞きながら飯。もっと面白いこと言えないのかよ、と思った。

 18時勤めを終えて駅ビルラビナへ。指先を下に向け手の甲をかざして自動ドアを開けた。幽霊の仮装。別に思い入れのない4階のさわや書店で『青森の暮らし 436号 コーヒー特集』(グラフ青森)買う。660円。ドトール青森新町通り店についての記述がなかったので私が加筆しようと思う。駅前で勤めを終えたほしさんと落ち合い油性ペンで「目次」と書かれたクリアファイルを受け取って別れる。街路樹から落下した一枚の葉が私の首に触れた。

 19時前帰宅。キンミヤの小さいボトル半分をウィルキンソンジンジャーエールで適当に割って飲んだ。職場から受け取った封筒を開けるといつか返答したストレスチェックの結果だった。いちおう読んだが毒にも薬にもならないことが書かれてあったからすぐに捨てた。薬をくれとは思わない。毒をくれとは思う。そうすることでしか自分の思う正常には近づくことができないから。まっとうな人生に唾を吐きつつも皿を洗いながら英単語を暗記している。英語に限って言えば、高校入試で私の解答用紙に誤答はひとつとしてなかったし高校に入学してからの全国模試で19番を取ったことがあるが、そこで大人たちから注目されたことで奇妙な自意識が働いて勉強することを一切やめてしまった。コンビニのアルバイトに明け暮れて廃棄の食料で肥えた豚になった。何か真の意味で、自分は本当に頭が悪いのだと思う。

 私という人間はやり直したい過去すら持ち合わせていないし他人の諦念に加担する潔さもない。本を読めば人間がましになると思っていたけれどそう思って本を読む人間の浅はかさを本の側は見透かしているだろうとも思う。しかし読み書きくらいしか私にはすることがなく、なんとなく、浅虫の踏切の風景が思い出された。