8月4日木曜日。
仕事。発券機そばにある待合席の消毒をしていたら、伊藤主幹に「パン屋の成田さんですね」と話しかけられる。ポケモンGOのおじいちゃんとポケモンGO友達らしい。「最近はポケモンを捕まえていますか？」「最低でも1日1匹は捕まえないといけませんよ」と指導を受けた。
17時終えていったん帰宅。着替えて18時半頃再び出る。昭和通りの交差点のあたりをずっとうろうろし、臨時の市営バスで迂回してやってきたかれんちゃんと19時過ぎ合流。浴衣姿を見て、きれいだと思った。
歩いて八甲通りへ。露店で缶ビール買う。自分はキリン一番搾り、かれんちゃんはアサヒスーパードライ。300円。よく冷えてるのを渡してもらった。大平酒店のある角で乾杯。あずましくねぶた見る。跳ねたり踊ったりして楽しかった。
途中で焼き鳥を買いに行くかれんちゃん。JRのねぶたが通りかかり、綱持ちのアルバイトをしている弟を見つける。無表情だった。
あっという間に今日出陣した全台が通り過ぎてしまった。小屋に戻るねぶたを見るため、先回りしてアスパムに向かって歩く。歩行者天国になった八甲通りで写真撮ってもらった。古書らせん堂へ、敬愛の思いを込めて。
アスパム前。キリンの屋台が出ていたので近づいたら生ビール1杯買わされた。500円。おいしいから許した。かれんちゃんは氷結のレモン。
青い海公園の入り口の縁に腰掛ける。ねぶたのもんどりこ、は聞くことができなかったが運行を終えたねぶたをあずましく見ることができた。隣に座っていた中学生ほどの女の子が語るねぶた批評に耳を傾ける。うなずくことが多くあったし、何よりその語り口に熱量が感じられてよかった。
新町通りへ。マロンのある通りを抜けて新町通りへ出る。ほしさんと合流。3人で並んで歩いた。「食べ歩き禁止」のプラカードを掲げたほしさんの隣で、にこやかに氷結に口をつけるかれんちゃんの写真を撮った。ほしさんとはアウガ前で別れる。
古川の友楽へ。飲み終えていない氷結の缶を持ったまま店に入るかれんちゃん。祭りを終えた人々で賑わう店内。それは祭の仲間だったり親子だったり友人同士だったり様々。レモンサワー2杯と焼餃子、豚の角煮。おいしい。本当は左利きであるのに、意識して「右利きの人間による箸の置き方」をしてしまう癖。
法被を着たちいさな女の子。「お祭り楽しかった？」と尋ねると頷いて、名前を教えてくれた。まつりちゃん。
かれんちゃんがそこかしこの男性から口説かれまくる。後ろの席の4人からはレモンサワー、カウンターで飲んでた人からはバーロー（ネギと豚肉の炒め物）奢ってもらう。かれんちゃんのかわいらしいお酒の飲み方。悪いが、かれんちゃんのレモンサワーは私がいただいた。妻子のあるおっさんが私とかれんちゃんの容姿を（頼んでもないのに）さんざん比較した上で帰り際にごたごた言ってきたので「あなたもう何も喋らない方がいいですよ」と告げた。
閉店時間を過ぎてしまい申し訳ない。けやぐ。酔ってもきちんと缶を持ち帰るかれんちゃん。国道へ出る。シネマディクトの垣根の中にバドミントンのラケットが落ちていたので元・山崎製パン横浜第一工場バドミントンサークル部員としての誇りをかけて素振りを披露する。グリップ部分が朽ちており、折れた。
国道を東へ歩く。コンビニのトイレも仮設トイレも開いてなく、膀胱が元気玉の勢いで爆発しそうだった。柳町からどの道を歩いたのか、記憶が定かでない。
0時過ぎ、善知鳥神社のそばで浴衣姿の柳谷さんと落ち合う。かれんちゃんと柳谷さんは高校の同級生。ブランデーの瓶を片手に歩き、長い前髪も相まって退廃的な印象。ふたりしてキャスターを吸い、かれんちゃんがずっと持ち歩いていた氷結の缶は灰皿としての役を果たした。鳥居をくぐる手前のところで3人で話してから境内へ入る。生きている意味を問う。柳谷さんに「自分が納得できる彫刻作品が完成したら、死んでもいいと思いますか？」と尋ねた。人間の体は霧のように消えることは無い。『日曜日の人々』の最後の場面を思い浮かべていた。
鳥居の向こうに半月が見える。「月とか太陽とか、一生会えない人と同じものを見ているってすごいことだよ」と柳谷さんが言った。そのように感じることができるなら、生きていたらいいと思う。
しばらく話して1時頃出る。新町2丁目のセブンイレブンで元気玉を爆発させた（念願の放尿）。1時半頃パサージュ広場の前でふたりと別れる。楽しかった。2時頃帰宅。
