火曜日。頭痛。
聞いていたくないこと。
15時ちょうど、気を紛らわすため散歩に出る。晴れ。千刈小学校の前を通り過ぎ、跨線橋を降りた上古川の歩道橋を渡る。森林博物館のそばを流れる沖館川のあたりまで。あらゆるものを越えてみた。何を見ても何も感じない。本当に恐ろしいことは何も感じないことだろうか。あるいは掴み損ねること。歩けば歩くほど生について懐疑的になるばかりだった。一昨日コンビニで傘を買ったときの釣り銭だけを持っていた。パチンコは打てないが店に入ってコーヒーを1杯飲むくらいはできる。上着のポケットに文庫本をねじ込んでいたらページの端が折れた。美しいものを美しいと書くことはあまりに退屈でそれは私のやるべきことではない。いくら曲がっても知っている道に通じる。誰にも会いたくないのに気がつくと駅にいた。他人の生傷。