生きてるだけで、ワーイ

鳴門煉煉(naruto_nerineri)の日記

話はそれからだ

 

卵焼き

 不毛すぎてうんこよりも肥やしにならないのであなたのほうが下水道を通ってどこかへ流れ去ってほしいです、と思う質問こと「卵焼きは甘いのとしょっぱいのとどちらが好きですか?」と、書きながら思ったがべつにこんなひどい言われ方をするほど悪い問いではなかった。

 勤めのある日は弁当箱に米とその他を詰めて持っていくようにしているのだが、あえておかずと表現しないのはそれらが焼いたブロッコリーであったり茹でたささみ肉であったり茹で卵であったりするからで、私が昼にひとり駅前の公園で食べているのはご飯とおかずではなく炭水化物とたんぱく質であり、さらに言えば食べるという表現も怪しい。養分を摂取しているというほうが正しいかもしれない。

 しかし今朝は目が覚めて啓示があった。卵2個を溶きほぐし、砂糖大さじ1と1/2、 醤油大さじ1/3を入れて混ぜた。中火で熱した卵焼き用の四角いフライパンに油を薄く塗り、十分熱くなったら卵を流していく。巻く回数は4回と、いない神に誓っている。奥から手前に向かって巻く。水は海に向かって流れる。思ったより表面に焦げ目がつかず、最後はぎゅうぎゅうと押し付けて焼いた。

 甘い卵焼きの名に恥じぬ甘みで、これはこれでご飯に合わない。明らかに砂糖を入れ過ぎだ。卵2個に対して大さじ1でも多いと思うが次はこれでやってみる。しょっぱい卵焼きが好きだと言い切る前に、甘くてうまい卵焼きを作れるようになる、話はそれからだ。

 

手羽元のB級煮

 ハッピードラッグ久須志店の精肉コーナーで「国産手羽元B級品」という肉を発見した。大きさはまちまちだが13本入りで327円、というのが果たして安いのかそうでもないのかよくわからないが買った。あえて「B級品」と表記することには何かしらの理由があるのだろう、その真相を自ら解明したいという好奇心が勝った。

 卵4個を沸騰した湯で8分茹でる。フライパンに油を敷いて熱し、包丁の腹で潰した生姜とにんにくをそこに加えて油に香りを移した。手羽元を並べて中火で焼く。表面に軽く焼き目をつける程度でよいのだと思うがしっかり焼いてしまった。火を止めて酢と水をそれぞれ100ccずつ加える。砂糖大さじ2、醤油大さじ3と1/2、はじめに茹でた卵を入れて再び中火にかける。クッキングシートで作った落し蓋をして10分煮る。この工程でなんとかやわらかくなってくれるんじゃないかと淡い期待を寄せたがだめだった。弱い火力でもっと長い時間煮ればいいんだろうか。10分経ったら落し蓋を外して5分ほど煮詰める。ここで汁気にとろみがついた。

 うまい。しかしこの肉の硬さはB級品だからではなく私の調理に落ち度があったからに違いない。とすれば私は今回B級品の謎を解明することができなかった。レイトン教授であればどうだろう。レイトン教授と悪魔の鳥。英国紳士のことは知らないがこれは指先を汚しながら食うのがいい。強気の中火か、弱気の強火か、ただの火加減によっても私の精神のあるべき姿が問われている。