8月31日水曜日。
朝、ぶどうを口に入れては吐き出すを繰り返す。どれも苦いような気がしたけれどたぶん腐ってたんだと思う。私は諦めなかった。
仕事。昼、市民図書館の7階へ。エレベーターを降りると、開いた隣のエレベーターからほしさんが降りてきた。居合わせたおばあさんと談笑していた。よかった。
なんとなく手にとった『余りの風 / 堀江敏幸』みすず書房に、高田博厚についての記述があるのを見つけた。ガラス張りになってる壁のそばにある長椅子に腰掛ける。
16時過ぎ終える。市民図書館の7階へ。『余りの風』借りる。自分が先日まで借りていた『若い読者のための文学史』に、らせん堂の栞を挟んだままにしていたのを見つけた。とっさに抜き取ってしまったが自分のものではないかもしれない可能性に後から気がついた。
古書らせん堂へ。三浦さんにビスコを献上した。お返し、と言って三浦さんが愛用していたコンパス、熊よけの鈴、キルビメータといって地図上の曲線の距離を測るための道具をもらった。うれしい。三浦さんが脚立に上がって昭和62年に東奥日報社から出された『青森の山』を棚から取り出してくれ、いっしょに見る。酸ヶ湯の鳥居の東側を回って毛無岱を行く道、岩木山の坊主ころがし、吹越烏帽子岳、駒草、早池峰など。街の中よりも山の中での地図読み。エノケンの座付き作家でありながらほとんど無名のまま戦地で命を落とした菊谷栄のチラシもらって出る。今日も自分には知らないことがたくさんあることを知ることができた。現代詩文庫の『黒田嘉夫詩集』400円買う。