生きてるだけで、ワーイ

鳴門煉煉(naruto_nerineri)の日記

藪漕ぎ

 

 月曜日。成人の日。

 「長靴2人分もってって藪漕ぎする?」と連絡あり。10時過ぎ歩いて出る。衝きたくなるような青天。青森駅へ。10時39分発の奥羽本線秋田行に乗る。床が濡れて滑り、5秒間ほど舞を踊ってしまった。その後車掌さんが車両内を走って移動するのを見、どこで買った靴なのか気になる。浪岡で下車。Hさんに片手を上げて挨拶する。

 車で浪岡を案内してもらう。友達の家まで自転車で行く坂道。樽沢、野沢。凍った溜池。夕焼けがきれいな道。浪岡には果てがないので来た道を引き返し、花岡公園へ。キャンプ場もある。Hさんが幼稚園の頃の思い出など聞く。健康の森花岡プラザは温泉やジムなどの健康施設で賑わっている様子。Hさんから長靴を借り、まだ誰も歩いていない雪を漕いでいく。楽しい。キツネか何かの足跡が点々と続く。

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 公園の端まで300メートルくらい歩いて引き返す。疲れるのと笑いすぎるのとで息が上がる。少し休憩してから経つ。長靴の中に雪が入り濡れた足が不快なHさんは裸足でアクセルとブレーキを踏んでいた。

 浪岡といえば、のアップルヒルへ。隣接のスキー場は子供連れで賑わっていた。お土産コーナー見る。割り箸が刺さった角こんにゃくのおでんが鍋で煮えている。生姜味噌つきで100円。入口近くに積まれてあったおせんべいを買うHさん。

 浪岡といえば、のスーパー「いとく」を拝み、因縁の浪岡中学校(ソフトテニス部だった頃、決勝戦で何度当たっても勝てなかった)のそばに車を停める。膝上まで雪が積もった浪岡総合公園。長靴に履き替えて進む。左手には遊具が見え、開けた正面には浪岡野球場。スタンド席へ続く階段も雪で埋もれている。躊躇なく登っていくHさんの後に続く。雪に埋もれた球場は絶景だった。アルプススタンドのはしの方。Hさんにスコアボードの横に立ってもらって写真撮る。相当イカしている。Hさんが「こうやって自由を獲得していくんだな〜」と呟いていた。ひと通りはしゃぐ。

 スタンド席から飛び降りるHさん。ふたたび藪漕ぎ。木に雪玉を投げ当てながら車へ戻る。自分は「運動神経悪い芸人」みたいな投擲を披露して笑われた。空がやたら高く感じる。

 浪岡駅へ。りんご農家で軽トラを運転するHさんの友人と駅前ですれ違い、お互いにおー、という表情で手を上げて挨拶していたのがよかった。Hさんは長靴を置きにいったん家へ帰る。自分はあぴねすへ。小中高生の書道展をやっていたので見る。だいたい小学3年生くらいから筆をコントロールできるようになるのか。小学1年生の「げんき」の「ん」とか「たから」の「た」みたいな生き方をしたいと思った。備え付けのテレビでNHKで『スパイの妻』をやっていたが誰も気にしていなかった。

 Hさんが戻ってきてふたたび車に乗せてもらう。青森市役所浪岡庁舎のすぐ目の前にある竹美屋食堂へ。熱いお茶が熱い。自分は鍋焼きうどん、Hさんは肉炒め定食。どちらもおいしい。柔らかく煮てあるごぼうのうまさに感動する。鍋の半分をごぼうにしてほしいと思った。大根の漬物。

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 食べ終え眠くなる。中学生の頃お世話になったクラウチスポーツ。学校に靴を卸してるので潰れない靴屋。インフルエンザの予防接種をしている小児科。スコッチエッグでおなじみ肉のおがさわらなど。浪岡駅まで送ってもらい、駐車場で話す。テレビで全国高校サッカーの決勝戦青森山田が3点目を入れてHさんと無感情のままハイタッチする。

 16時過ぎ別れる。楽しかった。青森の空の色はなんかサイケ、とHさんが言っていた。

 電車。トンネルを出ると天気が一変したのか日が落ちたのか暗い。雨か何かが車両に強く打ち付ける音に下を向いていた乗客が一斉に顔を上げ、うち1人はマスクの下からサラダせんべいを頬張った。

 青森駅マツモトキヨシで「オールドブック」という名前のマニキュアを見つけ、よくわからないけど買っといた。

 帰宅。母に「おう、藪漕ぎの人」と言われた。